こんにちは。吉岡てんぱです。
私はしょっちゅう髪色を変えたい人間×貧乏なので、市販品で髪を染めるセルフカラーが大好きです。
しかし美容師の友達は「セルフカラーは傷むからやめたほうがいいよ」と言います。
市販のカラー剤も日々進化していて、昔よりは傷みにくくなっていると思うのですが、やはり美容院でのカラーに比べて劣っている点が多いのでしょうか。
そこで本日は、
- 美容院と市販のカラー剤に含まれる薬剤の違い
- 美容院とセルフカラー、失敗時の違い
について美容師の意見を交えながらまとめました。
美容院でカラーをすべきか、セルフカラーをすべきか。迷っている方はぜひ参考にしてください。
美容院のカラー剤と市販のカラー剤は薬剤が異なる
美容師になるには美容師免許が必要です。
美容師免許を取得するには、髪の毛のことを知りカラー剤等に使用される薬剤の知識を深めなければなりません。
その、美容師免許を取得していない人でも気軽に使用できる市販カラー剤。

残留するアルカリ剤含有でダメージが継続する市販カラー
毛髪の内側にカラーを入れるためには、毛髪を覆っているキューティクルを開かなければなりません。
キューティクルを開くには「アルカリ剤」を使用するのですが、美容院のカラー剤と市販カラー剤では使用する薬剤が異なります。
美容院のカラー剤は揮発性があり髪の毛に残留しにくいアンモニアがよく使用されます。
(だから美容院のカラー剤って臭いんですよね)
一方、市販のカラー剤は揮発性がなく髪の毛に残留しがちなモノエタノールアミン(MEA)がよく使用されています。
もっと詳しく
【アンモニア】アンモニアは匂いがきつく、粘膜刺激・呼吸刺激があるため、許容濃度等に細かい決まりがあります。揮発性があるため、毛髪への効果やダメージが一時的なものですみます。
【モノエタノールアミン】揮発性がないため匂いが弱いが、毛髪や肌に残りやすい物質。場合によっては数週間毛髪に残留し、キューティクルを開きっぱなし→ダメージ継続&色落ちを促すこともあります。
美容師は薬剤を理解しているから肌質・体調に合わせたカラー剤がつくれる
私はセルフカラーが大好きなのですが、季節の変わりめなど肌の状態が悪い時は美容院でカラーをします。
というのも、いつも使っている市販のカラー剤でも、肌の状態が悪いとフケやかゆみに悩まされるからです。
市販のカラー剤は肌の状態・体調に合わせて配合を変えることができません。
しかし美容院なら、
- 肌の状態
- アレルギーの有無
- 体調(妊娠中・月経中など)
- 髪質
- 現在の髪色
などを加味したうえで、ひとりひとりに合う”ベストなカラー剤”を調合可能。
肌や髪へのダメージを最小限におさえながら高確率で思い通りの髪色になれます。
市販カラー剤の方が仕上がりがツヤツヤ?それはシリコンの効果
長年セルフカラーをしていると、日々市販のカラー剤の進化を感じます。
ここ数年は、美容院でカラーをしてもらうよりセルフカラーの方が髪の毛がきれいになるような気もして。
しかしこれ、市販のカラー剤についてくる「アフタートリートメント」に含まれるシリコンの効果なんだそうです。
シリコンの効果
髪の毛のきしみを抑え指通りをなめらかにし、毛髪にツヤを出します。ただ、毛髪のダメージを根本的にケアするわけではなく、ダメージを受けにくくしつつ見た目を美しくするために配合されている成分です。
一方美容院では、今現在あなたの髪の状態に合うカラー剤を用意し、最適なトリートメントを使用。
見た目はもちろん、毛髪内部にはたらく、美髪に役立つ栄養成分を補えます。
髪の毛は見た目が大事なパーツなので、シリコンでツヤツヤに仕上げること自体は問題ありません。
しかし、セルフカラーをして数日経過すると髪の毛が急にパサつくといったトラブルが起こりがち。

美容院のカラーなら失敗しても修正してもらえる
市販のカラー剤には必ず”※仕上がりには個人差があります”といった表記があります。
そのため、思い通りの髪色になれなかったり、色むらができたり…セルフカラーの失敗はよくあることですが、カラー剤の製造会社に文句は言えません。
しかもセルフカラーで失敗した場合、自分で修正するのは至難の業。
基本的に市販のカラー剤は2週間程度してから再使用しないと、髪への負担が大きすぎて、髪の毛がちぎれる・抜ける等のトラブルが多発します。

一方、美容院でも髪の毛の状態によっては思い通りの髪色にならないこともあります。
その場合、2~3日中に連絡すれば染め直し・手直しを無料で行ってもらえる可能性が高いです。
また、ダメージを考慮してもらえるので、私のように髪の毛がちぎれる等のトラブルも防げる可能性が大。

無理なカラーはNG。美容師のカウンセリングで失敗を予防
セルフカラーはいつでも自分でできるため、髪の毛がパサパサだろうと切れ毛MAXであろうとカラーを強行できます。
しかし美容院では髪の状態によってはカラー方法をヘアマニキュアに変更したり、部分染めに変えたり、今以上に見た目が悪化しないようアドバイスをしてもらえます。
ダメージ蓄積等の理由でなりたい髪色になれないのはつらいですが、髪の毛に負担をかけすぎると薄毛等のトラブルにもつながりがち。
将来のために我慢しなければならないときはあります。
カラーには「やってみなければ結果がわからない」という側面があります。
しかし美容院ならある程度の失敗を予測し防げる可能性が大。

【まとめ】美容院のカラーとセルフカラーをうまく使い分けよう
美容師はセルフカラーよりも美容院でのカラーをおすすめします。
セルフカラーに使われる市販のカラー剤は、
- モノエタノールアミンといった残留しやすい薬剤が含まれる
- 残留した薬剤によりキューティクルが開きっぱなしになり、色が流れ出てしまう→色もちが悪い
- 髪の状態・体調に合わせてカラー剤を調合できない
といった難点が含まれるため、美容師自身もあまり市販のカラー剤を使いたがりません。
ただ、美容院でのカラーは時間もお金もかかるもの。
「時間や金銭的な都合で美容院でのカラー頻度を落とし、プリン状態を長期間続けるくらいならセルフカラーしてでもきれいな髪色でいてほしい」という美容師もいます。
市販のカラー剤が100%”悪”なわけではないので、あなたの生活スタイルに合わせて美容院でのカラー・セルフカラーを使い分けられるといいですね。
